いつか、きっと

闘い

心を病み、見えない出口を探し求める。
自らの生命すら断つことまで考え、ときにそれを行動に移す。
それほどうつと闘う方たちの苦しみは過酷であり、
健常な者にとってはその完全な理解は、まず困難なことだろう。

事実、私にも「困難だった」。

彼女は、自分の苦しみや周囲への愚痴をとめどなく私に話してくれた。
私はその彼女の心の叫びに耳を傾けながら、どうしようもない閉塞感を感じた。
「その苦しみを、どうしてやることもできない」という無力感に何度も押し潰されそうになる。
たぶん、彼女は聞いて欲しかっただけだったろう。
私に何とかして欲しいとか、何とかしてもらえるという期待は
抱いていなかったのではないか、と思う。
彼女は,ただ誰かに話を聞いて欲しかった。
そうでなければ自分の心の中に溜まりに溜まった負の感情の
持って行き場がなかったのだ。

ところが私の中には、
彼女のために何とか力になりたい、力にならなければいけないという気負いがあった。
焦りがあった。
しかし、相手が子どもであるならいざ知らず,
一個の大人のために「してやれること」などは極めて少ないもの。
それでも何とかしなければと、
私は・・・・・
その自分の中の強迫観念に押し潰されそうになっていた。

いや、現に押し潰されてしまっていた。


人の話の聞き手になることは、難しい。
相手の話を親身になって聞く、と同時にその話に決して飲み込まれず巻き込まれない。
その人の現在の状況、気持ちを読み、理解しようと努めながら、
その負の感情をいったん受け止めつつ、自分の内にはとどめることなく逃がしてやる。
そうすることで、相手の心の負のエネルギーの捌け口になる。

残念ながら私には、できなかった。力不足だった。
私は彼女の言葉によって生まれた自らの感情を、彼女に真っ向からぶつけてしまった。
彼女を傷つけ、病状を悪化させてしまった・・・


彼女は今も独りぼっちで闘っている。
今の私はただそれを遠くから見守っていることしかできないでいる。

もう一度やり直したい。彼女にそう言ったら許してくれるかもしれない。
だがもう一方では、もうかかわるべきでないという気持ちもある。
私とのかかわりが彼女の回復の妨げになるかもしれないという見えない恐怖。

闘っている。彼女も闘っている。だから私も闘わなければ。心の弱さを克服するために。
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by hishiamazon-na6 | 2005-08-01 23:41 | その後
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